「ライトコート」で光あふれる家を実現|光庭の魅力と間取り実例

ウッドデッキの中庭

住宅街や高級住宅地が多い横浜市や湘南では、家づくりをする際、土地の周囲が家に囲まれているというケースもよくあります。

住宅が密集している土地や、日照時間が長い南側に建物がすでに建っている土地などでは、家の中に日当たりや風通しを確保するための中庭「ライトコート(光庭)」を設ける設計手法が有効です。

今回は、横浜・湘南エリアでホームスタイリングが設計したライトコートのある家の実例や設計のポイントをご紹介します。快適な家を実現するための参考にしてくださいね。

 

■ ライトコートとは

壁と塀で囲まれたライトコート

ライトコート(light court)は日本語で「光庭」とも呼ばれ、その名の通り家の中に光を入れることを目的として設けられる中庭のことを指します。

ライトコートは、庭の周囲を壁や外構の塀などで囲んで作られます。中庭と広い意味では同じですが、「よりプライベート感があり、採光を得るための工夫がなされた中庭」がライトコート、と考えましょう。

 

 

■ ライトコートのメリット

 

メリット①:室内に光を多く取り込める

勾配天井とライトコート

ライトコートを設けることで、光が入りにくい住宅密集地でもリビングなどの室内に光を取り込めます。

日本では昔から、細長い住宅が密集している京町家などで、ライトコートで採光を確保する方法が採用されていました。

ライトコートによって、日当たり条件が悪い土地でも、照明のいらない時間を増やせるので電気代も節約できます。

 

メリット②:風通しが良くなる

ライトコートは、採光がメインですが、窓を開放することで家の中に風を通せるメリットもあります。

例えば、地窓(床近くの低い位置にある窓)のある壁面の反対側に高窓(ハイサイドライト)を設置するなど、向かい合う壁同士の窓に高低差を作ると、より効率よく空気の入れ替えができます。

このように、ライトコートの窓を活かして風の通り道を設計すると快適な家になります。

 

メリット③:都市部でもプライバシーに配慮した庭が作れる

周囲を壁や塀で囲まれたライトコートは、とてもプライベートな空間になります。ライトコートがリビングに隣接していることで、住宅が密集している都市部でも、外からの視線を気にせずにカーテンを開けたり、洗濯物を干したりできます。

また、ライトコートをアウトドアリビングとして使う際も安心してくつろげます。

 

メリット④:室内に開放感や奥行きが生まれる

吹き抜けとライトコート

前回の「小さい中庭」のコラムでもお話しましたが、中庭や坪庭によって、外とつながる空間ができるため、室内から見て広がりや奥行きを感じられるようになります。

中庭から取り込まれる光や見える風景と相まって、明るく開放感のある室内空間を演出できます。

<関連コラム>小さい中庭のある家の魅力|狭い中庭・坪庭のメリットとデザイン・間取り実例

 

 

■ ライトコートの間取りパターン

次に、ライトコートのある家を設計する際の間取りのパターンをいくつかご紹介します。

・LDKをL字やコの字にする

L字リビングとライトコート(光庭)

LDKをコの字やL字の形にして、中心にライトコートを配置するパターンです。LDKの2面または3面に庭が面する形になり、多方向から光が入るLDKになります。

 

・玄関・ホールとLDKでL字やコの字にする

玄関ホールに面したライトコート

LDKと玄関やホール・廊下を、外から見てL字やコの字に配置することでライトコートを作るパターンです。

LDKだけでなく玄関周りも明るくなるので、玄関前のアプローチを広く取れない敷地にもおすすめの間取りです。

 

・家の中に入れる(ロの字)

吹き抜けのロの字型ライトコート

ライトコートを完全に家の中に入れて、ロの字に近い間取りにするパターンです。吹き抜けにしたり、屋根があってもライトコートの上部だけを天窓にして光を入れるという方法もあります。

 

 

■ ライトコート(光庭)と中庭の違い

ここで、ライトコートと中庭の違いについてもう少し詳しく解説してみます。

芝生のある中庭

中庭は、室内への採光とともに、室内から見える景観の良さも重視し、庭のデザインの自由度も高いのが特徴です。

ライトコートのある家

対してライトコートは、採光が最優先される空間のため、中庭の内部はシンプルなデザインが多く、太陽光が反射しやすい白っぽい外壁や床材、ガラス素材で仕上げるのが特徴です。

もちろん、ライトコートだから必ず白くシンプルな内装にしなければならない訳ではなく、ライトコートの大きさや目的に合わせて選択していくことになります。

 

 

■ ライトコートを取り入れる際の間取りのポイント

白っぽい外壁と床の中庭

・光の反射も利用して間取りに活かす

ライトコートと中庭の違いでも紹介したように、ライトコートは壁や床に光をより反射しやすい素材を使うのがおすすめです。

自然光を壁にバウンド(反射)させることで、直射日光よりも柔らかい光を作ってリビング内に届けられます。

 

・吹き抜けと組み合わせて真上からの光も取り入れる

ライトコートに面する室内を吹き抜けにすることで、ライトコートからの光を、2階吹き抜け部分の窓を通して1階に届けられます。

LDKがコの字のライトコートの間取り

ライトコートと吹き抜けやリビング階段、勾配天井を組み合わせると、日中の高い位置の太陽からの光も1階に取り込めるので、家全体がとても明るくなりますよ。

 

■ ライトコートのある家建築実例

・天空光が1階まで届くライトコートのある家

2階のライトコート(内観)

2階リビングに隣接したウッドデッキのバルコニーに加え、ライトコートを設けた家の実例です。上の写真は2階のLDKの様子で、階段奥がライトコートになっています。

2階のライトコート(外観)

上の写真は、2階のライトコートを外から見た様子です。ウッドデッキバルコニーと隣接させ、さらに床を光を通す素材にしました。バルコニーが広々使えて、なおかつ1階まで光が届くよう工夫しました。

1階のライトコート(内観)

1階からライトコートを見た写真です。2階のライトコートから光が入ってきているのが分かると思います。

1階のライトコート(外観)

1階のライトコートを外から見た様子です。全体的に白や薄いグレーの壁、床材を使い、光が反射しやすいようにしています。

>>この施工事例をもっと見る【天空光を核(各)で感じられる家】

 

■ まとめ

今回は、ライトコート(光庭)で家を明るく豊かな空間にする設計のポイントを解説しました。

1坪程度の小さなライトコートでも、設置する場所やデザインによって、室内が驚く程明るくなります。吹き抜けなど、縦につながる大空間のある家では、ライトコートのメリットがより大きくなります。

ホームスタイリングでは、敷地の時間や季節ごとの日照や風の通り道をよみ、自然の力を上手に使って、明るく快適な空間づくりを心がけています。一つひとつがオーダーメイドの注文住宅ならではの、敷地ごとに異なる条件をクリアし、時にはデメリットもメリットに変えながら、住みやすい家をご提案します。

 

■ ホームスタイリングは土地から家づくりのコーディネートをいたします

家のかたちは土地で決まります!
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ホームスタイリングでは、不動産部のスタッフと設計士が、お客様のご希望にあった土地を探し、ご提案致します。
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もちろん、今お持ちの土地で新築、建て替えを検討中の方へも、土地の条件や周辺環境、地域の気候の特徴、季節ごとの日照などを考慮した上で、明るく風通しのよい、快適な住まいを設計いたします。

横浜・湘南で土地探しや住み替え、土地を有効に活用した住まいづくりがしたい方は、ぜひ一度ご相談ください。

ホームスタイリングの不動産サポート

 

今回ご紹介した以外にもたくさんの中庭のある家の間取り事例がありますので、こちらもお時間のある時にどうぞ。

建築事例一覧

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