玄関アプローチに階段は必要?設置のポイントやオプションを知ろう
門をくぐるとすぐに玄関がある家や、門からアプローチを通って玄関へたどり着く家、階段を数段登る家など、玄関まわりの作り方はさまざま。今回は玄関アプローチの階段について、設置のポイントやオプションをご紹介していきます。
◼ 玄関アプローチに階段は必要?
玄関アプローチとは、敷地に入ってから玄関までの通路のことをいいます。来客時に目に付きやすい箇所であり、お客様を玄関までを導く導線としての役割があります。デザイン性はもちろん、歩きやすさや滑りにくさ、分かりやすさなどを考慮し、必要に応じて機能性を付加する必要があります。
玄関アプローチに階段がある家は多いですが、実際に家を建てる際に階段を設置するかどうかを悩むこともあるかもしれません。
そもそもなぜ玄関アプローチに階段が必要なのか疑問に思われている方もいるかもしれません。フラットなアプローチの方が家の出入りにおいて安全性は高いのですが、道路からの視線を遮ったり、浸水のリスクを軽減させたりする意味で階段を取り入れることが多いようです。
◼ 玄関アプローチ階段のポイント
玄関アプローチにおける階段の役割や必要性をご紹介しましたが、玄関アプローチに階段を設置する際にはどのようなポイントに気を付けると良いのでしょうか。
・高さや段差
敷地と家の間に高低差がある場合には、それぞれをつなぐための階段が必要です。高さや段差によって上り下りのしやすさや安全性が変わってくるため、一番のポイントだといえます。
一般的に階段1段の寸法は、上り下りする際に足を乗せる面である踏面が300mm以上、側面である蹴上が150mm以下とされています。家の中に設置する階段よりも踏面が広く、蹴上が低い設定となっています。蹴上の高さが一定でなければつまずいてしまう可能性が高いため、蹴上の高さは一定に揃えたり踊り場を設けて調整したりする必要があります。
・素材
玄関アプローチの階段は、素材選びもポイントの一つ。外の階段では靴の種類や天候によって上り下りのしやすさが変わるため、安全性の高い素材を選ぶことが大切です。
コンクリートと砂利を混ぜた洗い出し仕上げという素材は玄関アプローチ階段によく使用されており、アプローチの平らな部分にも使用できるため統一感を出すことができます。タイルを使用することもありますが、タイルはツルツルとしていて滑りやすい可能性もあります。滑り止めの溝が加工されているタイルや外床用のタイルを選ぶのがおすすめです。
・手すり
家の中の階段と同じように、玄関アプローチの階段にも手すりを付けると安心です。家の中の階段よりも段数としては少ないことが多いですが、雨で濡れているときや将来のことを考えると、できるだけ安全性を高めておきたいですよね。高齢の方やお子様が家族にいる場合は特に転落防止のために手すりを設置するようにしましょう。
◼ 玄関アプローチ階段のオプション
玄関アプローチの階段についてご紹介してきましたが、階段と併用して取り入れられることの多いオプションもご紹介します。
・スロープ
敷地と家の間に高低差がある場合に階段が必要となりますが、ベビーカーや車椅子を使用することを考えると階段だけでは不便なこともありますよね。そういった場合には階段だけではなくスロープを設置することもできます。段差をなくすことで転倒の危険性が減少するため、安全面から見てもおすすめ。
スロープを設置するためには広いスペースが必要なので、敷地が限られている場合は取り入れられないこともあります。折り返しのスロープにすると少しスペースを節約することができます。
・屋根
敷地から玄関までのアプローチ用に屋根を設置することも。家の前に駐車場がある場合、雨の日に車を停めてから玄関までの間で濡れてしまうこともありますが、屋根があると傘を差すことなく玄関まで入ることができます。小さいお子様がいたり荷物が多かったりするときには、傘を差すという手間がとても大きく感じますよね。
また雨の日の階段の上り下りは危険を伴う場合もありますが、屋根があることで安全性も高めることができます。屋根には形やデザインなどさまざまなものがあるので、比較検討の上選ぶようにしましょう。
・照明
玄関アプローチのオプションとして、照明もあげられます。昼間は容易に上り下りできたとしても、夜は照明がないと暗くて上り下りするには危険が伴います。夜でも足元を照らしてくれる照明があると、踏み外してしまう可能性が軽減されます。
玄関アプローチの照明としては、ポールライトやスポットライト、埋め込みライトなどがよく使用されます。アプローチや階段の近くに花壇やシンボルツリーがあると、照明によって雰囲気もグッと上がります。
◼ 玄関アプローチに階段がある事例
玄関アプローチに階段を設置するポイントやオプションをご紹介してきましたが、実際に玄関アプローチに階段がある事例も参考にしてみてください。
・BOX House
白のシンプルなガレージハウスのこちらは、道路から直接階段を登って玄関にたどり着くような設計になっています。段差と段差の間に隙間があるデザインが特徴的で、階段の踏面が広いためゆったりと上り下りすることができます。
・愛猫と戯れの家
「箱っぽい家」をイメージして作られた外観は、白黒のツートンカラーでまとめたシンプルなデザインとなっています。向かって左手にあるウッドデッキが良いアクセントに。
こちらは敷地に入ってすぐは駐車スペースとなっており、門柱の横に階段が2段あり玄関へとつながっています。階段にはタイルが使われており、デザイン性を高めつつ段数が少ないので安全面も考慮。
・La Nature Maison
自然に囲まれた環境の中に佇むスタイリッシュな家。周りの景観と馴染むように圧迫感のないデザインの外観となっています。
道路から家までの高低差が大きく、段数の多い階段が設けられています。段数が多いため、安全性に配慮して手すりも設置。
・サヌールハウス
白と黒で縦に塗り分け、バルコニーのウッドデッキが良いアクセントとなっている外観のこちら。
玄関アプローチに階段が3段。道路からガレージや階段までのスペースのモザイクのデザインがおしゃれに仕上がっています。
・本のある風景の家
白と黒、木製のドアのバランスが良い家。おしゃれな色の組み合わせと個性的な形が特徴的です。
道路沿いに駐車スペースがあり、門を開けると階段があり、上ると玄関という設計になっています。段数は多めですが、壁を使いながら上り下りすると安全面でも安心です。
◼ まとめ
玄関アプローチは、敷地から家をつなぐ通路のこと。アプローチに階段を設置するかどうかで悩んでいる方のために、階段設置に関するポイントやオプションについてご紹介してきました。実際の事例も参考にしながら、階段を設置するかどうかを決めるようにしましょう。
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