新築時に知っておきたい階段の種類とは|実際の建築事例も
新築で2階建て以上の家を建てる場合には必ず階段を作ることになりますが、階段にはさまざまな種類があります。一般的な階段の種類やステップのデザインなど、新築時に知っておきたい基礎知識をご紹介します。
またホームスタイリングが実際に手がけた事例もご紹介するので、新築時の階段でお悩みの方は参考にしてみてください。
◼ 階段の種類
階段は1階から2階をまっすぐにつなぐものもあれば、曲がった形状のもの、螺旋状やカーブになっているものなどさまざま。それぞれ見た目はもちろん、安全性や上り下りのしやすさ、費用などが異なります。
新築時には事前に確認した上で階段の種類を選ぶようにしましょう。
・直階段
直階段とは、1階から2階までをまっすぐつなぐ形で折り返しのない階段のことをいいます。
階段を設置する際、他の形の階段に比べて狭いスペースでも設置できることや費用を抑えられることなどのメリットから一般的な住宅でよく使用されているタイプです。
あまりに少ないスペースで階段を設置しようと思うと、勾配が急になってしまって安全性が低くなってしまうことがあります。
またデザイン性を重視したいという理由から手すりを設置しないと、これも安全性が低くなってしまう原因に。スペースやデザインのことはもちろん、安全性もしっかり確保するようにしましょう。
・かね折れ階段
かね折れ階段とは、階段の途中でL字型に折れているタイプのこと。
L字の角の部分に踊り場があるのが特徴で、踊り場があることで万が一落下したときにも一番下まで落ちるのを防ぐことができます。
L字に折れている分、直階段よりも広いスペースが必要であり、費用も高くなってしまいます。インテリアの一つとしてみなせるようなかね折れ階段もあるので、階段の存在感を出したくない方にはおすすめです。
・折り返し階段
折り返し階段はかね折れ階段と似ていますが、かね折れ階段がL字型であるのに対し、折り返し階段はU字型に折り返している形のことをいいます。
同じ高さであれば、直階段よりもステップ数が増えるので、勾配がなだらかなのが特徴。
またかね折れ階段のように、万が一落ちてしまった場合でも一番下までは落ちてしまわないのがメリットですが、かね折れ階段よりも広い面積の踊り場が必要になります。
・螺旋階段
螺旋階段は、くるくるとした螺旋状になっている階段のことをいいます。
他の階段の種類と比べて広いスペースを必要としないのが螺旋階段のメリット。おしゃれな雰囲気で洋風の家にぴったりですが、複雑な形なので費用が高い傾向にあります。
また螺旋の中心部分に向けてステップが三角形になるため、踏むスペースが狭くて踏み外したりすることのないように注意が必要です。
・カーブ階段
カーブ階段は螺旋階段と似ていますが、くるくると円を描いている螺旋階段に対して、孤を描いているのがカーブ階段の特徴。
まっすぐだったりカクカクとしていたりする直線的な階段のイメージを覆すほどの独特な存在感を演出することができます。
螺旋階段よりも広いスペースが必要であり、費用も高いため、デザイン的にどうしても取り入れたい場合のみ選ぶ方が良いかもしれません。
◼ ステップのデザイン
階段の種類として、形や上り下りのスタイルについてご紹介してきました。
形によってメリットやデメリットが異なりますが、その他にもステップのデザインによっても種類が分けられます。
・箱型階段
箱型階段は文字通り箱を積み重ねたように見える階段のこと。階段のステップとステップをつなぐ板のことを蹴込板といいますが、箱型階段はステップと蹴込板によって箱を積み重ねたようなデザインになります。
昔ながらの日本の住宅でよく見られ、階段下を収納にしたりトイレを設置したりと空間を有効に使うことができます。また階段の大部分が壁の中に隠れるため施工しやすく、価格を抑えられるのも箱型階段のメリット。
箱型階段は蹴込板があることで視線が抜けにくく、圧迫感が出てしまうことがあります。蹴込板の色を変えたり素材を統一したりすることで、圧迫感を軽減しおしゃれな雰囲気にすることができます。
・スケルトン階段
スケルトン階段は蹴込板がなく、ステップとステップの隙間が空いているデザインの階段のこと。箱型階段のように圧迫感がないだけではなく、視線が抜けることでむしろ開放感が生まれます。
階段を2階に上がるための存在としてだけではなく、インテリアの一つにすることができます。そのためスケルトン階段は、特にリビングに階段を設置するリビング階段でよく採用されています。
蹴込板がないため、ステップの奥まで足を踏み込んでしまったり物を落としてしまったりことがデメリット。また箱型階段のように階段下のスペースを有効活用しにくいこと、費用が高い傾向にあることなどもデメリットとしてあげられます。
・ひな壇式階段
ひな壇式階段とは、箱型階段とスケルトン階段を組み合わせたタイプの階段のこと。
箱型と同じような形状ですが、ステップの両端を壁で囲うのではなく周囲から見えるような状態になっているのが特徴。予算やスペースに制限があるものの、階段にもこだわりたいという場合におすすめのデザインです。
◼ さまざまな階段の建築事例
新築時に知っておきたい階段の種類についてご紹介してきました。ホームスタイリングではさまざまな階段の家の建築実績がありますので、実際の事例を参考にしてみてください。
・Connect House
かね折れ階段×スケルトン階段を採用した事例。
スケルトン階段で軽やかで開放感のある空間になっており、階段周辺に圧迫感を感じさせることがありません。またシンプルでありながらセンスを感じさせる木目と黒の組み合わせが相性抜群。
・BOX House
こちらは螺旋階段を採用した事例。玄関ホールに階段が配置されていますが、圧迫感どころかホール全体に開放感を与えてくれる存在に。
白を基調とした内装デザインと螺旋階段がマッチしており、スタイリッシュな印象に仕上がっています。
・石積みの家
直階段×スケルトン階段の事例。
狭いスペースでも階段を設置できる直階段と、開放感のあるスケルトン階段を組み合わせることで、階段まわりのスペースを無駄なく活用することができています。
・niko-no-hako
箱型階段を採用し、家全体をスキップフロアで緩やかにつないでいます。
両端を壁で囲う箱型階段ですが、ステップと蹴込板の色を変えることでおしゃれな雰囲気に仕上がっています。
・www. 〜souの家
こちらの事例ではひな壇式階段を採用することで、予算とデザイン性を兼ね備えることができました。
途中までスケルトン階段になっていることでリビングの開放感を維持し、途中からは箱型階段に。スケルトン階段と箱型階段のいいとこどりをした階段が実現しました。
◼ まとめ
新築時に知っておきたい階段の種類やステップのデザイン、実際の事例をご紹介してきました。
階段の種類は見た目だけではなく、必要なスペースや使い勝手などが異なります。それぞれのメリット・デメリットを考慮した上で階段の種類を決めるようにしましょう。
ホームスタイリングではさまざまな階段の家の建築実績がありますので、階段でお悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。
階段だけではなく、リビングや水回り、外観など全てにおいてお客様にご満足いただけるよう、こだわったプランをご提案しております。横浜や湘南で注文住宅の建築をご検討の方はホームスタイリングにお任せください。