家づくりにおける土地探しの重要性と土地探しにおけるポイント
マイホームを検討し始めると、理想の家について考えることも増えますよね。最初は漠然としたイメージから、だんだん具体的な設備や仕様、間取りなども考えなければなりません。しかし家の中だけではなく土地探しも家づくりの重要な要素の一つです。そこで家づくりにおける土地探しの重要性と土地探しにおけるポイントについてご紹介します。
◼ 家づくりにおける土地探しの重要性
土地選びが重要だということは分かってはいても、なぜ重要なのか、何を重視すれば良いのかということはなかなか難しいですよね。「大きな家に住みたい」「中庭が欲しい」といった理想があったとして、いざ設計をしようと思ったときに実現できないことも多々あります。敷地面積が条件を満たしていても、建ぺい率や容積率の兼ね合いで希望する大きさの家を建てられなかったり、構造上無理があったり理由はさまざま。土地を購入し他あとで、その土地では理想通りの家にできないことが判明しては遅いですよね。そのため家づくりを前提としながら土地を探せることがポイントとなります。設計事務所で土地探しから家の設計までを一貫して行うことでこれらの問題は解決できます。
◼ 土地探しのポイント
土地を探すとき、どのようなポイントに注意するべきなのでしょうか。エリアや立地など希望する条件はもちろん、用途地域や建築基準法の確認など法令に関することも頭に入れておきましょう。
・エリアや立地で場所を絞る
マイホームを建てるということは、そこで一生暮らすつもりであることが多いのではないでしょうか。そうすると家の中だけではなく住むエリアや立地の良さにも注意して土地を選びたいですよね。もともと憧れていたという理由や、通勤しやすい・実家に帰りやすいなどエリア選びの条件は人それぞれ。まずはざっくりとエリアを絞ってから、駅からの距離やスーパーやコンビニの近さなど利便性を考慮しながら場所を決めていきましょう。
・用途地域
用途地域とは、市街地を計画的に作るために、用途ごとに13地域に分けたエリアのことをいいます。エリアごとに建てられる建物の種類や大きさが制限されているため、エリアによって住み心地が変わってきます。用途によって地域を分ける理由は、家の横に工場があったり、学校の横に商業施設があったりすると、公害や騒音で住みにくい環境になってしまうことが考えられます。工場や商業施設側からしても、トラックが通りにくかったり渋滞しやすかったりと効率が悪い環境になってしまいますよね。用途ごとに使用する人が使いやすいと感じる環境を整えるために用途地域は定められています。用途地域によって建物を建てる際の条件が変わってくるため、必ず事前に確認するようにしましょう。
・建築基準法の確認
家を建てる際には、建築基準法でさまざまなことが定められています。敷地に対してどれだけの割合の建物を建てられるかという建ぺい率、敷地に対する延床面積の割合である容積率など。希望通りの土地の広さだと思って購入したあとで、土地の半分の広さにしか家を建てられないといったことが分かると理想通りの家を建てるどころではありませんよね。土地を購入する前に建築基準法による制限を確認しておくことが大切です。
◼ 現地でのチェック項目
土地探しの段階で、条件に合う土地や良いと思った土地があると、現地を見に行くという工程を踏みます。現地でのチェック項目として、どのようなことを確認しておくべきなのでしょうか。
・周辺環境
土地探しでは事前に写真を見ることができる場合もありますが、実際に土地を見に行ったときには土地の周りの環境も見ておくことが大切です。道路の広さや隣の家との距離、駅からの道のり、スーパーと家の往復など。家を建てる場所としての土地であることはもちろん、これから生活をしていく場所です。また近所の方の雰囲気や家の様子なども時間帯を変えて見に行くと良いでしょう。住み心地の良い家にできるかどうかは、周辺環境による部分も大きいため、日中と夜の2回は最低でも見に行くことをおすすめします。
・日当たりや風通し
実際に家を建ててみなければ実際の日当たりや風通しは分かりませんが、隣の土地との距離や土地の向きを見ておおよその目安をつけることはできます。土地に対してどの向きで家を建てるかによっても日当たりは変わってくるため、どの向きで建てるべきかということも業者と相談しながら決めるようにしましょう。
・ゴミ置き場
周辺環境の一つともいえますが、現地を見に行った時はゴミ置き場もチェックポイントの一つ。家からの近さはもちろん、カラスが寄ってきていないか、ゴミが散乱していないかといったこともよく見ておきましょう。家から近い方が楽ではありますが、臭いが気になることもあるかもしれません。家から遠いと臭いが気になることはないと思いますが、ゴミ出しの負担が増えたり通勤路とは逆方向に行かなければならなかったりいうことも考えられます。距離と動線、近所の方の捨て方などを確認できるように、ゴミ置き場は早朝に見に行くことをおすすめします。
◼ 土地を活かした建築事例
土地を探すとき、全ての条件が合う土地を見つけるのは難しいですよね。譲れないところと妥協できるところを分けて優先順位を付けながら探していく必要があります。ホームスタイリングでは、設計事務所ならではの土地探しを行いつつ土地を活かした設計を行なっております。そこでホームスタイリングが実際に施工した事例をご紹介します。
・坂道に建つ家
都会の住宅地では、坂道が多いため家を坂道に建てることも多々あります。こちらの事例でも坂道にある土地を選んで家を設計。玄関は坂の上の方にあり、手間の道沿いにはガレージを設置しました。家の高い位置に窓があるため、隣の家からの視線を遮ることができ、光や風を取り入れられるなどのメリットを生み出しています。
・眺望を活かした家
こちらも傾斜した土地に家を建てた事例ですが、設計のポイントとしてはもう一つ、前面に広がる眺望をどのように取り込むかということがありました。傾斜した土地でも強固な地盤を確保すること、横浜の海を一望できるようなリビングにすることを意識して設計。遮るもののない豪快な景色を楽しめる、唯一無二の家に仕上がりました。
・狭小地に広い家
1階部分の床面積が約16坪、2階部分の床面積が約14坪と狭小地でありながら、限られた敷地を活かせるような家になっています。南北に長い敷地だったため、2階は階段を中心に水回りとLDKを一列に配置。狭さを感じさせないために、吹き抜けと広いウッドデッキを採用することで開放感たっぷりのLDKとなっています。
◼ まとめ
家づくりの際には、土地探しも重要なポイントとなります。土地を探す際にはエリアや立地で場所を絞りつつ、用途地域や建築基準法にも留意しながら選んでいく必要があります。写真や資料だけでは分からないことも多いため、実際に現地を訪れることが大切ですが、その際には周辺環境を入念に確認するようにしましょう。昼間の一度だけではなく、日中と夜間の最低2回、できれば朝昼夜と時間帯をずらして何回か訪れるのが理想です。
ホームスタイリングでは、設計事務所ならではの土地探しを行うことができます。家を建てることを前提としながら、お客様のご要望にお答えできるような土地を一緒に探させていただきます。湘南や横浜で土地探し、家づくりをご検討の際はぜひホームスタイリングにご相談ください。