建築条件付土地とは？湘南の土地探しで知っておきたいこと
マイホーム購入を検討中、新築の一戸建て住宅にしようと思っている場合、「建築条件付土地」という言葉を耳にすることもあるはず。比較的安く手に入れられる土地ですが、建築条件って何だろう？と疑問に思いますよね。そこで建築条件付土地についての基礎知識と注意点をご紹介します。
◼ 建築条件付土地とは
建築条件付土地という言葉を聞くと、どうしても「条件」が何なのかが気になりますよね。そこで建築条件付土地の定義とそのメリット、デメリットをご紹介します。
・建築条件付土地の定義
建築条付土地は、「土地の売主が指定する建築業者と、一定期間内に建築請負業務契約を交わして、自己の所有する土地上に建物を建ててもらうこと」をいいます。注文住宅を建てる場合、通常は土地を選んだら設計事務所と相談して好きなデザインや間取り、設備を決めながら家を建てますよね。しかし建築条件付土地は、売主が「土地を売る代わりに自分の会社（または関連する建築会社）で家を建ててくださいね」といった条件を付けていることになります。そのため土地を購入したからといって必ずしも自由に家を建てられるわけではなく、建築会社が決まっていることやその他いくつかの条件があります。
・メリット
家を建てる際に制限があると聞くと、条件がない土地を選ぶ方が良いのでは？と思いますよね。しかし建築条件付土地には、一般の土地と比べて割安であること、それでいて間取りや内装はある程度自由に決められることがメリットとしてあげられます。一般の土地では、土地を売る際だけで利益を出す必要があるため、土地の分と建物の分どちらの業者にも利益分が上乗せされることになります。しかし建築条件付土地は土地を売るだけではなく家を建てることによって得られる利益も含まれるため、土地の価格が安く設定されているという仕組みです。
また条件付きの土地であるとはいえ、間取りまで細かく設定されているわけではありません。そのため建売住宅と比べると自由に家づくりを行うことができます。注文住宅のようにデザインや素材にこだわったりすることはできないため、指定されている建築会社がどこまで対応できるのかといったことも事前に確認しておくと良いでしょう。
・デメリット
建築条件付土地に家を建てる場合、建築会社が指定されているため、設計士や設計事務所に設計を依頼するといことができません。建築会社を選べないということは、やはり注文住宅と比べると自由度が低いことがデメリットに感じられる人もいるはず。例えば「地下室を作りたい」「〇〇の素材を使用したい」など、要望によっては通らないこともあります。部屋数の指定や一般的な間取りの要望は希望が叶うこともあるため、事前に要望をまとめておくとスムーズに話を進めることができるでしょう。
また条件の一つである「一定期間内に建てる」という文言についてですが、建築条件付土地では土地を契約してから3ヶ月以内や6ヶ月以内に設計を決めなければならないと決められています。間取りや内装、設備などゆっくり吟味したいという人にとっては時間が短く感じられることでしょう。
◼ 契約条件とポイント
建築条件付土地の定義とメリット、デメリットをご紹介してきました。次に契約にあたっての条件とチェックすべきポイントも抑えておきましょう。
・売主の確認
建築条件付土地では、売主である不動産会社が指定した関連会社の建築会社が家を建てることが条件となっています。土地の立地や周辺環境が気に入ったとしても、売主がどの会社であるのか、建築会社がどの会社に指定されているのかを確認する必要があります。建築会社によって設計の制限が少しずつ異なる場合があるため、譲れない条件がある場合は要望が通るかどうかを事前に確認するようにしましょう。
・期間の確認
デメリットの項目でもご紹介しましたが、条件の中に「一定期間内に建てる」ことが定められています。期間は一般的に3ヶ月以内とされていますが、たまに6ヶ月以内という場合も。どちらにせよ注文住宅の設計に比べると猶予が短いため、決められた期間内に決断しなければならないことがたくさんあります。まずは契約しようとしている土地の「一定期間」がどのくらいであるのかを確認するようにしましょう。
・仲介手数料
土地を購入する際、不動産会社を通して誰かが所有している土地を購入することが多いと思いますが、その際には仲介手数料が発生してしまいます。建築条件付土地の場合も、不動産会社が所有している土地であれば仲介手数料はかからず、他の誰かが所有している土地を不動産会社が紹介しているのであれば仲介手数料がかかってしまいます。しかし建築に関しては仲介業者が存在しないため、仲介手数料を支払う必要はありません。
◼ 建築条件付土地での注意点
建築条件付土地の条件とポイントが把握できたところで、契約してから後悔することのないように注意点も知っておきましょう。
・売主がルールを守っているかどうか
これまで建築条件付土地についての知識をご紹介してきましたが、一般的な土地と比べて条件が複雑で分かりにくいですよね。その分トラブルに発展してしまう可能性もあることに注意が必要です。トラブルに発展しないように、広告と重要事項説明書に記載しなければならないと決められている内容が定められています。一定期間内に建築工事請負けいやくを締結すること、それが守られなければ契約が解除となること、解除となった場合は手付金を返還することなどがその内容。売主がルールを守っているかどうかのチェックが必要です。
・自由設計でも事前に詳細を確認
建築条件付土地での建築プランは「自由設計」と記載されていることがあります。しかし自由設計とはいってもプランからいくつかの選択ができるだけ…ということも。デザインや間取りを比較的自由に選べることもありますが、外壁や内装の色しか選べないこともあるなど、業者によって対応が異なるため事前に詳細を確認しておきましょう。
・土地や建物以外の費用も確認
建築条件付土地で家を建てる際には、土地と建物以外にも費用がかかります。例えば給排水設備工事費用、現場管理費用、地盤調査費用など。提示された価格にどこまでの項目が含まれているのかも確認が必要です。土地代が安かったとしても、それ以外の費用が法外に高いようでは元も子もありません。その他の費用についても相場を知った上で確認することをおすすめします。
・契約を2つ同時に締結しない
建築条件付土地で家を建てる場合、土地と建物の2つの契約を結ぶことになります。まずは土地の契約をしてから一定期間に建築の契約を締結することが定められていますが、このとき同時に2つの契約を結んでしまうとトラブルに発展してしまう可能性も。後から契約を解除したいと思ったときに、支払ったお金が戻ってこなかったり違約金を請求されたりというケースがあります。土地の契約をしたあとで建物の契約が成立しなかったというときには手付金が返ってきますが、同時に契約した場合は返ってこないということに注意が必要です。
・建売住宅と同じ扱いの可能性
建築条件付土地で家を建てる際には、注文住宅のように比較的自由に選べる場合と建売住宅のように制限が多い場合に分けられます。土地に関する広告を見ただけでは詳細が分からないことが多いため、契約する前に設計に関する制限についてしっかり確認するようにしましょう。自由に決めたいという人には制限が窮屈に感じられるかもしれませんが、ある程度の項目を短期間でパパッと決めてしまえた方が楽だという人には建築条件付土地での家づくりが向いているかもしれません。
・工事監理や社内検査の有無
建築条件付土地での家づくりだけに限ったことではありませんが、建築会社によっては工事監理や社内検査が適切に行われていないこともあります。本来は建築中に施工品質を確認する必要がありますが、委託している検査機関が簡易的な検査をしているだけというケースも。これから一生住む家を建築する過程が適切かどうかは、安全性にもかかわってきます。工事監理や社内検査が気になる場合は、事前に内容を確認した上で施主様自らがホームインスペクションを利用することも検討してみてください。
◼ 湘南での家づくり
湘南と聞くとサーフィンのイメージが強い人も多いかもしれませんが、その他にも豊かな自然や都心への利便性の良さなどさまざまな魅力があります。しかし海が近いがゆえに塩害や風害、砂害の影響を受けてしまいやすいため、家を建てる際には対策を考えておくようにしましょう。また日本は地震が多い国であり最近は大きな台風も増えてきているため、津波のリスクも考慮する必要があります。万が一に備えて避難できるような建物や高台、避難経路などをしっかり確認しておきましょう。湘南で家を建てる際には、湘南の気候や風土に詳しい工務店を選ぶようにしましょう。エリアに合わせた家づくりをすることは、快適な生活を手に入れることにもつながります。
◼ まとめ
土地探しをしていると「建築条件付土地」という言葉を耳にすることもあるかもしれません。建築条件付土地は比較的安く土地を購入できる代わりに、指定された建築会社で家を建てるという条件が付けられた土地のこと。建築条件付土地が気になっているという人は、その定義とメリット、デメリット、注意点を確認した上で選ぶようにしましょう。ホームスタイリングでは、湘南と横浜で注文住宅の建築を行っています。土地についてのご相談も承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。電話やメールでのお問い合わせもお待ちしております。
