ベランダとバルコニー、テラス、デッキの違いとは?
マイホームを建てるにあたって、ベランダやバルコニーといった外とのつながりを持てる空間が気になっている人も多いかもしれません。しかしベランダやバルコニー、テラス、デッキなど、似たような意味の言葉がたくさんありますよね。そこでそれぞれの特徴や違い、家に採用する際の注意点などをご紹介します。
◼ 家の中と外を繋ぐ空間
ベランダやバルコニー、テラス、デッキなどは、外でありながら家の中と繋がっているような素敵な空間ですよね。洗濯物を干したり家庭菜園をしたりするだけではなく、テーブルやイスを用意するだけで、食事やコーヒーブレイクを楽しむことも。ソファを置くと読書や仕事、お昼寝など使い方は無限大です。
◼ それぞれの定義
家の中と外を繋ぐ空間にはたくさんの活用方法があり、そんな空間に魅力を感じている人はたくさんいると思います。ひと昔前までは今のようにたくさんの呼び方があったわけではなく「ベランダ」という呼び方をしていましたよね。おしゃれな印象のある他の呼び方は名称が違うだけではなくそれぞれ特徴が異なります。実際にマイホームに採用するにあたって「ベランダ」「バルコニー」「テラス」「デッキ」の違いを知っておきましょう。
・ベランダ
家の中から外に出られるようになっている空間、特に洗濯物を干すような場所を「ベランダ」と呼ぶイメージがありますよね。定義としては、家から外側に張り出した屋根のある空間のことをいいます。ベランダの定義としては「屋根がある」ことが重要なポイント。他の呼び方と比べて古臭く感じる人もいるかもしれませんが、ベランダは屋根があることで雨風や日差しをしのぐことができるのが強み。海外では日本よりも上質感のある印象を持たれているようです。
またベランダは緊急時の避難経路として使用できるようになっているため、避難経路をふさがないようにする必要があります。マンションの場合、部屋によっては床部分にはしごがあることもありますが、上に物を置いてしまうと万が一のときに避難できなくなってしまうため注意が必要です。
・バルコニー
バルコニーとは家の外に張り出したスぺースのことをいい、2階以上にあることや手すりがあることが特徴。日本ではバルコニーには100cm以上の幅と高さ110cm以上の手すりを付けることが建築基準法で定められています。またベランダとの違いとして、屋根がないことがあげられます。上の階のバルコニーの床が自分達のバルコニーの庇になっているような場合は屋根としてみなされないため、ベランダではなくバルコニーという扱いになります。屋根がないことから雨風による劣化が早いデメリットもあるため、バルコニーを採用したいという場合にはメンテナンスをしっかり行うようにしましょう。
バルコニーと似た構造のものに「ルーフバルコニー」があります。下の階の屋根が大きくせり出しているようなときに、広いバルコニーとして使えるタイプのこと。上層階にいくほど部屋の数が減っていくような作りのマンションに設けられていることがあります。他にも、メインバルコニーとは別で、ゴミの仮置き場や明かりを取るために設けられている小さなバルコニーのことをサービスバルコニーということも。
・テラス
テラスとは、家の1階部分に突き出して作られたスぺースのことをいいます。フランス語で「盛り土」を意味することから台状になっており、庭や地面よりも一段高くなっています。マンションよりも戸建て住宅に設けられることの多いスペースであり、床はコンクリートやレンガ、木材などさまざまな素材から選ぶことができます。リビングの掃き出し窓から繋がっていることが多いため、テーブルやイスを置いてリビングと一続きの空間としてよく利用されます。テラスには屋根があるものとないものがありますが、デッキとの違いとしては庭の延長であることがあげられます。
・デッキ
デッキとはもともと船の甲板のような乗り物の床のことを表していましたが、家においてはリビングの外に設けられた広さのある空間のことをいいます。デッキの中でも木材を使ったウッドデッキが人気で、リビングの延長として使われることが多いですよね。テラスよりも高さがあり、リビングと同じくらいの高さがあるのが特徴です。デッキには屋根がないため劣化しやすく、耐用年数やメンテナンス方法を確かめた上で選ぶようにしましょう。
◼ ベランダの注意点
新築で家を建てる場合、ベランダのあるプランを提案されることがほとんどですが、設置したのがいいが使いにくいといったことも考えられます。洗濯物を干したりエアコンの室外機を置いたりと、目的が決まっている場合は設置しても問題ありません。しかし複数の部屋にベランダを付けても、使わずに汚れだけが溜まっていくといったことも考えられます。うまく管理ができないような場合は、使い道が決まっている場所にのみベランダを設置した方が良いかもしれません。
また戸建ての住宅では問題ありませんが、マンションの場合はベランダが専有部分ではなく共有部分にあたるということを覚えておく必要があります。テーブルやイス、植物など好きなものを並べて自分だけの空間にすることができますが、改造を加えたり避難の妨げになったりするようなことはできません。
◼ バルコニーの注意点
バルコニーは外と繋がっているため汚れやすく、屋根がないことから雨が降り込みやすいことは想像できますよね。そのためバルコニーを採用する場合は、定期的に掃除をしたいものです。手すりや物干し竿を雑巾で拭いたり、汚れを洗い流したりと水を使う機会は多いので、水道栓が付いていると便利。バルコニーで子供のプール遊びをするような場合にも、水道栓があると水を運ぶ必要がありません。
バルコニーを採用するときは、屋根を大きくこともあると思いますが、その分1階部分の日当たりが悪くなることも。バルコニーを採用する際には日当たりの確保も考慮するようにしましょう。またバルコニーもベランダと同じように、マンションでは専有部分ではなく共有部分にあたることを認識しておきましょう。
◼ テラスの注意点
テラスに屋根をつけると雨風や日光の影響を軽減することができますが、屋根を設置すると暴風雨の際の雨音や日当たりが気になることもあるかもしれません。テラスに屋根を設置する際には、採光性を保ちながらも熱線をカットするような屋根材を選ぶことができます。デザイン性ももちろんですが、お住まいの地域の気候も考慮しながら屋根を選ぶようにしましょう。
◼ デッキの注意点
デッキを設置する場合は、ウッドデッキが気になっている人が多いと思います。「マイホームを建てるときには絶対ウッドデッキがほしい」と憧れが強い人もいるかもしれませんが、住んでみなければ分からないデメリットもあります。ウッドデッキは設置するのに費用がかかる点、木製のウッドデッキでは腐朽のリスクがある点、撤去したいときには更に費用がかかる点などがデメリット。良い状態でウッドデッキを維持するためには定期的な塗装も必要ですが、メンテナンスが面倒なのもまめな人でなければデメリットに感じますよね、設置するからにはしっかりメンテナンスを行って良い状態を保てるようにしましょう。
◼ ベランダやバルコニー、テラス、デッキのある事例
実際にベランダやバルコニー、テラス、デッキを採用した新築住宅の事例をご紹介します。
・茅ヶ崎サーファーズハウス
スタイリッシュな黒の外壁と木目のデザインが魅力的なこちらの事例。2階にバルコニーがありますが、木製のウッドデッキになっています。2階にリビングを設置することでバルコニーと空間を繋げることができ、イスを置いてくつろげる空間に。太陽の光を浴びながらお子様とご飯を食べたり、夜は照明を付けて優雅に過ごしたりと素敵な使い方をされています。
・愛犬と共に眺望を楽しむ家
こちらの事例では2階にバルコニーを設置していますが、高台の立地を生かしてフルオープンサッシのウッドデッキに。愛犬と一緒に贅沢な眺望を楽しめる空間となっています。ハワイ出身のご主人のリゾートライフをイメージし、美しいデザインになるよう設計させていただきました。
・借景の家
日当たりと視界の広がりを優先して2階にLDKを設置。リビングの横にバルコニーを設置しており、ロフトからは近くの海の灯台や富士山が見えるなどさまざまな景色を楽しむことができます。フェンスを高めに設けることでプライバシーを保護し、気候の良い時期はアウトドアリビングにも。
◼ まとめ
ベランダやバルコニー、テラス、ウッドデッキなど、家の中と外を繋ぐ空間はとても魅力的に感じますよね。マイホームを建てるときにはぜひ採用したいと思っている人も多いのではないでしょうか。それぞれ呼び方が異なるだけではなく、微妙に定義が異なることが分かりました。それぞれの特徴と注意点を知った上で、家の中と外を繋ぐ空間の設計を検討してみてください。
横浜市は日本屈指の観光地でありながら、東京のベッドタウンとしても人気のエリアです。ホームスタイリングでは、お客様のご要望をお伺いした上で、コンペ方式でプランをご提案しております。LDKに家族が集まるような家づくり、光と風の設計、開放感とゆとりのある空間づくりがコンセプト。より良いプランをご提案し、お客様のご要望に応えるだけではなく検討の幅を広げられるような意識で設計を行っています。横浜市で注文住宅を建てる際には、ぜひホームスタイリングにご相談ください。