ビルトインガレージで後悔するパターンと対策をご紹介

ビルトインガレージは家の中に車を停められるつくりのことをいいますが、魅力だけではなく後悔する可能性のあるポイントもあります。住み始めてから後悔することのないように、よくある後悔ポイントとその対策をご紹介します。

 

◼ ビルトインガレージとは

ガレージハウス

ビルトインガレージとは、家の中に車庫があるようなつくりのことをいいます。車を停めるスぺースを家の中に確保することから、「ビルトインガレージ」や「インナーガレージ」の他に「ガレージハウス」と呼ばれることもあります。1階部分をガレージ、2階以上を居住スペースにするのが一般的です。都心部では狭い土地に家を建てることも多く、駐車場やガレージを別で用意できないことも多いのが実情。とはいえ生活において車が必要な場合もあるため、都心部でもガレージハウスが選ばれることが増えています。

 

◼ ビルトインガレージで後悔するパターン

ビルトインガレージを臨むリビング

ビルトインガレージのある家を選ぶ人は、憧れを持って選ぶことが多いことでしょう。しかし家を建ててから後悔するポイントがある可能性があるのも事実。そこでビルトインガレージで後悔する人の多いパターンについてご紹介します。

 

・費用が高くなった

ビルトインガレージは建設費用が高くなってしまうことがあります。凝ったつくりにしたわけではなくとも、ビルトインガレージの壁の補強や電動シャッターなどで案外費用は上がっていきます。ビルトインガレージのある家を建てる理由として、「日常的に車に乗るため乗り降りが楽なように」「趣味の車を楽しみたいから」「都心部で駐車場を借りられないから」などが考えられます。1つ目と2つ目の理由はご家族が納得するのであれば費用が高くなっても問題ありませんが、3つ目の理由ではビルトインガレージの家を建てるよりも駐車場を借りた方が総合的に安い場合もあるため注意が必要です。

 

・固定資産税が割高に

ビルトインガレージのある家を作る人は、日常的に車に乗るからという実用的な理由だけではなく、車が好きで整備などを行いたいと思っている人もいます。その場合はビルトインガレージに車を停めるためのスペースだけではなく、余白を作ることで趣味に活用することも。車庫の面積は家の総面積の5分の1を超えると、車庫の面積も延床面積に含められて固定資産税が割高になってしまいます。車庫が家の総面積の5分の1以下であれば床面積とはみなされず、固定資産税を抑えることができます。ビルトインガレージのある家を建てる場合、固定資産税が気になる人は家の総面積に対する車庫の面積を考慮するようにしましょう。

 

・エンジンやシャッターの騒音

ビルトインガレージのある家では、エンジンやシャッターの開閉音が騒音に感じられることも後悔ポイントとしてあげられます。ビルトインガレージは家の中にある車庫なので、夜中にエンジンをかけると家の中に響いてしまうことも。小さいお子様がいるご家庭や高齢の方がいるご家庭では、睡眠の邪魔になってしまう可能性があるため注意が必要です。シャッターは家だけではなく近隣住民にも迷惑になってしまわないように配慮をして選ぶようにしましょう。

 

・車選びの幅が狭まる

家は一度建てると、もう一度建て直すということはなかなかありませんが、車は一生に何度か買い替えを行う人が多いはず。家族構成やライフスタイルが変わると、車のサイズや台数も変わっていくのが一般的です。しかしビルトインガレージのある家を建てると、ガレージに入るサイズの車や台数に制限されてしまいます。

 

・階段の上り下りが大変

都心部にビルトインガレージのある家を建てる場合は、1階部分にガレージ、2階以上に居住空間を設ける場合が多いと思います。2階にリビングやダイニングといった生活空間、3階に寝室や子供部屋などのプライベート空間というパターンがよくある間取りです。土地を広く確保できる場合は、1階にガレージと生活空間、2階にプライベート空間といった間取りも考えられます。ビルトインガレージのある家は都心部に建てられることが多いため3階建ての家を建てることが想定されますが、階段の上り下りが大変だというのも後悔ポイントとしてあげられます。今は良かったとしても、将来年齢を重ねたときに後悔することのないように長期的な視点を持って決断するようにしましょう。

 

◼ 後悔しないための対策

ビルトインガレージのある家

車を所有しながら都心部で家を建てようと思っている人、車が好きな人は、ビルトインガレージに魅力を感じている人も多いかもしれません。ビルトインガレージのある家は、他の家とは異なる特徴的なつくりになっているため、後悔しないための対策を事前に知っておく必要があります。

 

・費用を抑えるための工夫

ビルトインガレージでは費用が高くなることがあるということをご紹介しましたが、工夫をすることで費用を抑えることができます。例えばシンプルな間取りにしたり、設備のグレードを落としたり、オプションを削ったり。また費用を抑えるためには間取りや機能性、デザインなど家づくりに直接関係する部分だけではなく、業者選びも大きく関わってきます。まずは希望する条件に合わせてだいたいの相場を調べておき、いくつかの業者に相見積もりを取って比較検討した上で冷静に判断するようにしましょう。

 

 

・固定資産税を抑えられるような設計

固定資産税を抑えるためには、ガレージの面積を家の総面積の5分の1に抑える必要があります。そうすることでガレージは延床面積に換算されないため、固定資産税が安くなるという仕組みです。固定資産税が高くなってでも広いガレージがほしいという場合には問題ありませんが、知らないうちに高い固定資産税を払っていた……というようなことを避けるためにも知っておいて良い知識だといえるでしょう。

 

・ガレージから寝室を離す

ビルトインガレージがあると家の中にエンジンやシャッターの音が響いてしまうことがあります。昼間はそこまで気にならなくても、夜に車に乗ることの多い人がいる場合は気になってしまうかもしれません。そこで間取りを検討する際に、ガレージを寝室から離す工夫をすることをおすすめします。

 

・将来的な車選びも考慮

ビルトインガレージを作る際には、将来的な車選びも考慮する必要があります。今は「コンパクトな車一台でいい」と思っていたとしても、将来的に「もう少し大きな車にしたい」「夫婦どちらも車通勤になってもう一台車がほしい」と思う可能性もありますよね。家族構成やライフスタイルの変化によって車選びの基準も変わることも考えられるため、柔軟に対応できるようなガレージ作りを意識するようにしましょう。

 

・1階へのリビング設置を検討

都心部にビルトインガレージのある家を建てる場合、階段の上り下りが大変なのがデメリットに感じられることもあるはず。リビングを2階に設置すると、毎日必ず一度は階段の上り下りをしなければなりません。そこで主な居住スペースであるリビングを1階に設置することで階段の上り下りの負担を軽減することができます。将来が不安な場合はエレベーターを設置することもできますが、費用がかかることなので後悔することのないように冷静に判断するようにしましょう。

 

◼ ビルトインガレージの建築事例

ビルトインガレージのある家でありがちな後悔ポイントとその対策についてご紹介してきました。住み始めてから後悔することは一番避けたいので、実際の建築事例を見て家族に合った間取りやデザイン選びの参考にしてみてください。

 

・坂道に建つ家

ガレージハウスの建築事例

外壁には黒のガルバリウムを使用し、窓をいくつも並べることで個性的な外観に仕上がっています。1階部分にビルトインガレージを設置し、坂の途中にある玄関は木製で柔らかい印象に。家の中は白で統一されているため、実際よりも広く感じるのもこの家の魅力です。

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・Cocoon

個性的な外観の家

土地の形状に合わせて家の形を決めていますが、個性的で唯一無二の外観に仕上がっています。形状は個性的ですが、ナチュラルな色味を使用しているため温かみのある印象です。閑静な住宅街にあるこちらの家には、中庭を配することでプライベート空間を作りだしました。リビングからは中庭とその先にあるビルトインガレージを臨むことができるため、車が趣味だという方にもぴったり。

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・ジャパネスクモダン

シックな外観のビルトインガレージ

黒のガルバリウムを使用して、黒い箱のようなイメージの外観にしました。ビルトインガレージには最大4台も駐車できるため、来客が多い場合でも安心です。また家の中からも車を眺められるスペースや車用品の収納スペースも確保しているため、車が趣味だという人におすすめの建築事例となっています。

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・木造耐火の家

片流れ屋根のビルトインガレージ

片流れ屋根が印象的な外観のこちらは、ビルトインガレージに車を2台停めることができます。広いルーフバルコニーや吹き抜けのLDK、ピアノを置いたスキップフロアなど、魅力的な要素がたくさんある家に仕上がりました。玄関やLDKには中庭からの光が入るように設計されているため、日当たりも抜群です。

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◼ まとめ

ビルトインガレージのある家の玄関

ビルトインガレージは家の中に車庫があるようなつくりのことをいいます。ビルトインガレージにはメリットとデメリットがありますが、よくある後悔ポイントについてご紹介してきました。後悔しないための対策や実際の建築事例も合わせてぜひ参考にしてみてください。

 

ホームスタイリングは横浜と湘南で注文住宅の設計を行っている会社です。お客様のご要望をお伺いして、お客様に寄り添ったプランのご提案をさせていただきます。これまでにビルトインガレージを建築した実績もありますので、横浜や湘南でビルトインガレージのある家をご検討の際はぜひお気軽にご相談ください。電話やメールでのお問い合わせもお待ちしております。