おしゃれなニッチの収納棚アイディア12選|施工時の注意点も解説​

玄関横のニッチ

 

ニッチとは、壁をくぼませて作る空間のことです。

壁の厚みを活かすため広いスペースは確保できませんが、収納や飾り棚として使うことができます。

 

収納が足りないときやインテリアを飾りたいときは、棚がついたニッチを採用してはいかがでしょうか。

部屋を圧迫することがないので、すっきりとした収納棚を作ることが可能です。

今回は、おしゃれで実用的なニッチのアイディアを紹介します。

 

◼ ニッチを取り付けた収納棚アイディア12選​

ニッチの収納アイディアを12個紹介します。

 

【玄関】ガラス棚がついた3つの縦長ニッチ

玄関のニッチ

▷建築実例「リゾートライク ハウス」

玄関の正面に縦長のニッチを3つ採用した事例です。

ニッチ内の壁はアクセントカラーを取り入れ、目線が集めるように工夫しました。

上部にはダウンライトを施工し、飾ってあるインテリアにスポットが当たるように。

棚はガラス製を選んだため、下段のインテリアまで光が届きます。

 

玄関の横にもニッチを採用し、中に鏡をつけました。

ニッチの下部のミニカウンターには鍵などの小物を置くことも可能です。

 

【リビング】ソファ上の横長ニッチ

ソファ上のニッチ

▷建築実例「HI・RA・YA」

ソファ上に横長のニッチを施工した事例です。

インテリアはもちろん、リビングで使う生活雑貨なども置くことができます。

ニッチ内にはコンセントも施工したため、スマホなどの充電も可能です。

内装に合わせた真っ白のニッチは、スタイリッシュな印象を与えます。

 

【リビング】スピーカー用のニッチ

スピーカー用ニッチ

▷建築実例「子供の隠れ家がある家」

リビングとスキップフロアの間の壁に、スピーカー用のニッチを採用した事例です。

スピーカーのサイズにぴったり合わせています。

 

ニッチの下部にはカウンターを施工しました。

スピーカーがある家

スピーカーは奥行きがあるためニッチから飛び出していますが、カウンターがあるため落下の心配はありません。

注文住宅ならではの、ニッチの使い方です。

 

【ダイニング】開放感のある大きなニッチ

ダイニング横の大きなニッチ

▷建築実例「シンプルモダンビルトインガレージ」

ダイニングテーブル横の壁に施工された大きなニッチです。

壁全体をくり抜いて施工されたクリアパネルは、光を通して開放感が生まれます。

棚もガラス製を採用し全体に統一感が出るようにしました。

インテリアが落下しないようにバーを取り付け、安全性にも配慮しています。

 

【ダイニング】スイッチをまとめたニッチ

リモコンニッチ

▷建築実例「ガレージハウスResortModern」

ダイニングの横に長方形のニッチを採用しました。

ニッチ内には給湯器のリモコンやインターホン、スイッチが配置されています。

スイッチ類が壁内に収まっているため、リビングやキッチンからは見えません。

内装のデザイン性を高めたいときや、生活感を隠したいときにおすすめな収納方法です。

 

【キッチン】カウンター上の飾り棚

キッチンカウンターのニッチ

▷建築実例「Private Cafe」

キッチンカウンターの壁にニッチを施工した事例です。

カウンターとニッチの棚の色を合わせて統一感を出しました。

インテリアはもちろん、カウンターで使うものなどを収納しておけて便利です。

 

【キッチン】レンジフード裏の技ありニッチ

キッチン上のニッチ

▷建築実例「外の視線を感じない家」

レンジフードの裏の壁を利用して、リビング側から見えるニッチを作りました。

たくさんインテリアが飾れるように真ん中に棚を施工しました。

高い位置にあるため、子供やペットにいたずらされる心配もありません。

 

【キッチン】腰壁を利用したマガジンラック

キッチン横のマガジン用ニッチ

▷建築実例「子育てに優しい家」

キッチン周りの腰壁を利用して、マガジンラック用のニッチを作った事例です。

低い位置のニッチなので、子供が自分で絵本を取り出したり片付けたりできます。

キッチン横なので、レシピ本などを収納しても便利です。

 

【キッチン】通路の邪魔にならない飾り棚

キッチン前のニッチ

▷建築実例「狭小地に広い家」

キッチン前にインテリアを飾る用のニッチを作りました。

ニッチ内の小さなダウンライトがインテリアを明るく照らします。

通路や廊下は出っ張りのある収納棚を施工すると邪魔になりますが、ニッチなら気になりません。

省スペースにインテリアを飾りたいなら、ニッチを採用しましょう。

 

【トイレ】手の届く場所に作った使い勝手の良いニッチ

トイレ横のニッチ

▷建築実例「湘南 Vintage house」

トイレ横に採用したニッチです。

座ったときに手の届く距離に収納があると、とても使いやすいですよね。

トイレットペーパーなどを収納したいときは、サイズや奥行きにこだわってニッチを設計しましょう。

 

【畳コーナー】腰壁を利用した壁面収納

畳スペースのニッチ

▷建築実例「子供の隠れ家がある家」

吹き抜けにつながる腰壁を利用した収納です。

下2段はカウンター付きの横長ニッチを採用して、インテリアや本などを置けるようにしました。

上1段は明かり取りとして壁をくり抜いていますが、一番右だけニッチに。

遊び心ある壁の使い方をした、おしゃれな畳コーナーです。

 

【階段横】家族の思い出を飾れるニッチ

中二階のニッチ

▷建築実例「中書斎の家」

LDKから見える階段横の壁にニッチを採用しました。

家族の思い出が詰まった写真などを飾るための棚として活躍しています。

棚を2段に分けて収納量を増やした点がポイントです。

 

◼ 壁にニッチを採用するときの注意点​

ダイニング横のニッチ

▷建築実例「眺望を楽しむ家」

壁にニッチを採用するときの注意点を紹介します。

 

耐震性の問題から採用できない壁がある

ニッチは柱と柱の間の壁をくり抜いて作ります。

しかし、どこの壁でもくぼませられるという訳ではありません。

なぜなら、耐震性を高めるために筋交いや耐力壁が施工される壁があるからです。

これらの壁をくり抜くと耐震性が下がってしまうため、ニッチの施工を断られるケースがほとんどです。

 

打合せの早めの段階でニッチが欲しいと使えておけば、考慮して設計してくれます。

ただし、間取りによってはどうしても希望を満たせないこともあるでしょう。

ニッチはどこにでも作れるものではないと理解しておいてくださいね。

 

断熱性の問題から外周面にニッチは採用できない

建物の外周面の壁もニッチを採用することはできません。

なぜなら、外と接している壁には断熱材が充填されているからです。

ニッチを採用するために壁をくり抜くと、断熱材が施工できず外気が室内に入ってしまいます。

たとえニッチの周りに高品質の断熱材を使っていたとしても、断熱性の低い家になりますので注意しましょう。

 

置くものや使い方を明確にする

ニッチを採用するときは、置くものや使い方を明確にしましょう。

置くものを決めておかないと、サイズが合わなくてうまく収納できない可能性があります。

 

家電を置いたり充電したりするなら、ニッチ内にコンセントが必要です。

飾り棚として使うなら、ニッチ内にダウンライトを埋め込む計画をしても良いですよね。

このように用途によって必要な設備が異なります。

 

また、家具の近くに置くなら、ニッチを施工する高さの計画も大切です。

・ダイニングテーブルの横
・ベッドヘッドの上
・ソファの上

これらの位置にニッチをつけるなら、購入する家具のサイズを早めに設計士に伝えましょう。

 

ニッチはオープンな収納棚なのでホコリが溜まる

ニッチはオープンな収納棚なので、ホコリが溜まりやすいです。

掃除の手間をなるべく減らしたいなら採用しない方がいいでしょう。

 

ホコリを溜めたくないなら、埋め込み型の収納をおすすめします。

トイレの埋め込み収納

スイッチの右側にある縦長の扉が埋め込み収納です。

ニッチと同様に壁のくぼみを利用するため、圧迫感が気になりません。

 

奥行きが浅いため地震時に落下の危険性がある

ニッチは壁の厚みを利用するため、奥行きが10cm前後しか確保できません。

そのため、地震などの大きな揺れがあると、ものが倒れて落下する危険性があります。

 

対策は次の3点です。

・ニッチの手前に落下防止のバーをつける
・壁を厚くして奥行きの深いニッチを作る
・ニッチの底に奥行きの深いカウンターを施工する

設計士と相談しながら置くものに合った対策を考えましょう。

 

◼ まとめ

ニッチを採用すれば、床面積はそのままで収納量を増すことができます。

壁をくぼませて作るため、圧迫感も感じない点がメリットです。

置きたいものや用途を考えながら、最適な位置やサイズのニッチを取り入れてくださいね。

 

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