アジアンテイストの家の特徴と取り入れ方、実例をご紹介します
マイホームの建設を検討しているとき、どのようなテイストの家にしようか悩む人も多いことでしょう。シンプルやモダン、モノトーンといった雰囲気で決めることもできますが、和風や洋風、アメリカン、北欧風、アジアンテイストなど地域ごとのスタイルを取り入れることもできます。中でも今回はアジアンテイストの家の特徴、取り入れ方、実際の事例についてご紹介します。
◼ アジアンテイストの家とは
アジアンテイストの家とは、バリやベトナムのような東南アジアのインテリアを取り込んだ家のことをいいます。広い意味で日本や韓国、中国のようなアジア全般のインテリアのことを指すこともありますが、一般的にはバリを中心とする南国リゾートのようなテイストです。旅行先を決めるとき、暖かくて心落ち着ける南国に行きたいと思うように、家の中でも南国の雰囲気を楽しめたら幸せですよね。
アジアンテイストを取り入れたいと思っている人も多いかもしれませんが、日本とは気候や風土が異なるため、そのまま取り入れると住みにくい家になってしまうこともあります。アレンジをしたり、部分的に取り入れたりと工夫をするとより良いアジアンテイストの家になることでしょう。
◼ アジアンテイストの家の特徴
アジアンテイストが南国リゾート風だということが分かりましたが、家に取り入れる場合はどのような特徴があるのでしょうか。構造面と外観、内装、それぞれの特徴をご紹介します。
・構造
バリは気候が穏やかで人々が優しい島であることから、地上の楽園といわれることもあります。そんなバリの心地良さを家に取り入れたいと思う人も多いことでしょう。バリでは、広い敷地を堀で区切って一族が住む家をいくつも建てるのが一般的です。また2階建ての家は少なくほとんどの家が平屋建てとなっています。
日本とは気候や風土が違うことから、構造や使用する建材において異なる点が多数あります。アジアンテイストの家は吹き抜けの天井や梁天井が特徴であり、開放感のある作りになっています。玄関やリビング、寝室など部屋を問わず開口部が大きい間取りで作られていることが多く、風通しの良い家にすることができます。リビングの窓を大きく取って、中庭やプールと半分つながったような空間を作ることで開放感を演出できます。他にも玄関までのアプローチを長く取ることでリゾート感を味わうことも。
・外観
アジアンテイストの家の外観は、石材やタイルをふんだんに使うのが特徴的です。長めのアプローチを石階段やタイル張りにしたり、外壁にも石やチーク材を使ったりすることがありあります。色合いは白を基調とした明るい外観やブラウンで落ち着いた外観などさまざまであり、使用する石材やタイルの色・デザインによって外観は大きく異なります。一言でアジアンテイストといっても、好きな色を取り入れたり周りの家との調和を図ったりしてお気に入りの外観に仕上げましょう。
・内装
アジアンテイストの内装は、構造の項目でもご紹介しましたが、何といっても開放的な空間が特徴です。ただ面積が広いというだけではなく、天井の高さや外の空間とのつながりによって開放感を演出します。中庭やデッキは、もう一つのリビングとして家族との時間を楽しめる空間です。東南アジアは一年中気温が高く日差しも強いため、家の中では落ち着いた色を取り入れる傾向があります。落ち着いたブラウンやベージュといったアースカラーを基調としながらも、紫やオレンジ、黄色といった色をアクセントとして使うことでアジアンテイストの家になります。
◼ アジアンテイストの取り入れ方
家を建てる段階で「アジアンテイストの家にしよう」と決めていた場合は、構造や外観からアジアンテイストにすることができます。家を建ててから「アジアンテイストの家にしたいな」と思った場合、家具や照明などでアジアンテイストを取り入れていく必要があります。どちらの場合にも役立つ、アジアンテイストの取り入れ方をご紹介します。
・床や壁
アジアンテイストの家は落ち着いた雰囲気であることが多いため、床には焦げ茶色が使われることが多くなっています。壁はシンプルな白にすることでモダンに、デザインクロスを使うと上品な空間になることでしょう。家を建てる前にアジアンテイストの家にすることを決めていれば、アジアンテイストにぴったりの床や壁を選ぶことができます。家を建ててからアジアンテイストにしたいと思った場合、マスキングテープやウォールペーパーで雰囲気を変えてみても良いかもしれません。
・照明
バリの南国リゾートでは、暖かい色味の照明が使われているイメージはありませんか?竹やチーク、麻といった自然の素材を使った照明やランプシェードを使うことでアジアンな雰囲気の家にすることができます。蛍光灯ではなく白熱灯の光を取り入れることで高級感のある落ち着いた空間への第一歩となります。
・家具
アジアンテイストの家でよく使われる家具の特徴は、ラタンや丈、ウォーターヒヤシンスといったアジア特有の自然素材が使われていること。ただ使われているだけではなく職人さんによる手仕事でこだわりを感じられる家具がたくさんあります。アジアンテイストの家では落ち着いた色味のブラウンなどが基調とされていることが多いため、ラグで柄物を取り入れるとアクセントになります。
アジアンテイストの家にするためというより「リゾート風」の家にするための要素として、ハンモックを設置することで非日常的な感覚を味わうことができます。家でくつろげる場所が増えるので、家族の人数が多くても安心です。
・植物
アジアンテイストの家では観葉植物が欠かせません。家の中に自然素材が散りばめられているため、緑との相性が良く差し色としての役割も果たしてくれます。ウンベラータやモンステラ、アレカヤシの木などは特にアジアンテイストのインテリアとの相性が抜群です。アジアンテイストの家で使われる家具は空間を広く見せるために高さを抑えているものが多いため、あえて背の高い植物を置くことで天井との隙間を埋めることができます。
・小物
家をアジアンテイストにしたいときに、一番手軽に始められるのが「小物」を取り入れることです。バリで作られているインテリア用品や小物を飾るだけでもアジアンな雰囲気が出ることでしょう。例えば、ヤシの木を使って作られた小物やプルメリアの造花、バリ特有の模様を使ったテーブルランナーなどを購入して飾ってみることをおすすめします。
◼ アジアンテイストの家の実例
アジアンテイストの家の特徴が分かったところで、実際に施工した家の事例を見てぜひ参考にしてみてください。東南アジア風の家の他に、日本を含む広い意味でのアジアンテイストの事例をご紹介します。
・木の温もりのあるガレージハウス
縦長の狭小地でありながら、2台分の駐車場と吹き抜け、中庭、バルコニーを実現させた事例です。橋のような渡り廊下があるのが特徴的で、部屋と部屋をつないでいます。スクエアな形でモダンな外観、家の中は木の温もりを感じさせるアジアンテイストの家になっています。隣に高いビルが建っているため、らせん階段の隙間から光を取り入れたり、玄関の上部にはメッシュ床のバルコニーを設置したりと採光に工夫を凝らしています。
・ジャパネスクガーデンテラス
東南アジアではなく、日本も含めた広い意味でのアジアンテイストの家がこちらです。外観はタイルと塗りで仕上げることで、落ち着いた和の雰囲気を演出。中庭に通じる引き戸には木目調の素材を使用することでアクセントになっています。リビングには7mの高さの吹き抜けから光が差し込むように設計し、奥には和室を設けるなど家族の時間を楽しめるような空間となっています。
・吹き抜けを介して家族と会話できる家
サイディングの外壁に、塗り壁風の黒でコントラストを付けてツートンカラーの外観になっています。一見モダンな雰囲気ですが、中央部分に和風の植栽を取り入れ、夜は暖かい照明を灯すことでアジアンテイストに仕上がっています。三世帯住宅ですが、それぞれの気配は感じつつも音が漏れてこないような設計です。リビングを広く見せるために階段はスケルトンにし、吹き抜けで採光を取りながら家族とのコミュニケーションの場にもすることができます。
◼ まとめ
東南アジア、中でもバリに旅行したことがある人は、温暖な気候と人々の優しさ、ラグジュアリーな非日常感を魅力に感じたことでしょう。家を建てるときに、そんなバリの雰囲気を取り入れてみてはいかがでしょうか?アジアンテイストの家とは、バリを中心とする東南アジアのテイストを取り入れた家のことをいいます。広い意味では日本や韓国、中国も含めて「アジアンテイスト」という場合もあります。
東南アジア風の家では、石材で作られた長めのアプローチや開放感のあるリビングが特徴的です。落ち着いたダークブラウンを基調として、白や紫、オレンジ、黄色といったカラフルな色をアクセントに使うこともあります。また既にある家でアジアンテイストを取り入れたい場合、観葉植物やバリ風の小物を取り入れてみることをおすすめします。もっと取り入れたいと思った場合は壁にマスキングテープやウォールペーパーを貼ったり、アジアンテイストの家具を購入してみたりすると良いでしょう。
ホームスタイリングは、横浜と湘南で注文住宅の設計を行っています。アジアンテイストの家の他にも、シンプルモダンな家、ガレージハウス、コートハウスなど、さまざまなテイストの家を設計しております。横浜と湘南で注文住宅をご検討の際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。