天井が高い家のメリット・デメリット|湘南の注文住宅実例
デザイナーズハウスなどで定番の大きな吹抜けの天井が高い間取り、あこがれますよね。
一昔前まではハードルが高いイメージがありましたが、最近は一般住宅でも高い天井のお部屋を作る方が増えています。
今回は天井が高い家のメリット・デメリット両面を詳しく解説します。対策もセットで紹介しますので、参考にして開放的な家づくりに活かしてください。
目次
■新築住宅の天井高はどれくらい?
■天井が高い家の建築実例
■天井が高い家のメリット
■天井が高い家のデメリットと対策
■天井を高くしなくても広い家は作れる
■新築住宅の天井高はどれくらい?
日本の戸建て住宅は尺貫法をベースに設計されていて、8尺=2,400mmの天井高が一般的です。※1尺=約300mm
建築基準法では居室の天井高を2,100mm以上と規定していますが、皆さんが普段目にしている居室はおよそ2.4メートルだと考えて良いでしょう。
最近はおうち時間が増えたこともあり、天井が高く開放的な空間づくりに注目が集まっています。
■天井が高い家の建築実例
さっそく天井が高く開放感のある注文住宅実例をチェックしてみましょう。
実例①:二階リビング+勾配天井
上の階の床がない二階リビングの特性を活かし、屋根までの勾配天井で大きな開放感を生み出しました。
テレビ側の高窓はカーテンが不要で、いつでもたっぷりの自然光を届けてくれます。
【実例を見る】⇒Chigasaki Nango Simple Modern
実例②:開放感アップ&ゾーニング
キッチンは通常の天井でリビングのみ高さをアップ。あえて差をつけることでリビングの開放感がよりわかりやすくなっています。
一つなぎのLDKですが、天井高を切り替えることでそれぞれの空間をゾーニングできるのもgood♪
実例③:部分吹抜け
LDKの一部を吹抜けにして、開放感と程よい落ち着きを両立させた間取り実例です。部分吹抜けは設置ハードルが比較的低く、広がりもしっかり得ることができます。
リビングとキッチンの中間に吹抜けを配置することで隅々まで光が届き、気持ち良い空間になっています。
実例④:吹抜け+ロフト
リビングの大きな吹抜け空間に、ロフトを組み合わせて有効活用♪
家族のつながりを感じながらそれぞれの過ごし方もできる、素敵な間取りアイデアです。
実例⑤:吹抜け+スケルトン階段
通路とデザイン性を併せ持つスケルトン階段は、吹抜けとの相性が良い間取りです。
圧迫感のないスケルトン階段をアクセントにしつつ、高さを強調してより開放感のあるリビングに。
本来デッドスペースになる部分をテレビ置き場として活用しているので、ムダもありません。
実例⑥:スキップフロア
キッチンからリビング、さらに上階までスキップフロアでつなぎ、高さのある空間を作り出しています。
階段が続くことで視覚的な広がりアップ効果もあり、より高さと開放感のあるお部屋になりました。
■天井が高い家のメリット
・実際の床面積より広く見える
天井高アップでひろびろとしたお部屋を作れるのは大きなメリットです。
普段意識していませんが天井は視界に入る面積が広く、高くすることによる開放感アップ効果は大きいです。
ほかの間取りとのバランスで床面積を確保できないケースでも、圧迫感の少ない空間をつくることができます。
天井が高いホテルのロビーや高級レストランのような、一般住宅とは思えない雰囲気に仕上げることもできますよ♪
・明るい空間になる
天井が高くなると窓の位置も上げられるため、自然光がたっぷり入る明るいお部屋をつくれるのも魅力的です。
外の目線が入りにくい高窓はカーテン無しで済むのも明るさにつながるポイント。
日中過ごすことが多いリビングでは特に大きなメリットになります。
・デザインの自由度が上がる
天井高をアップする方法はいろいろあり、お部屋のデザインバリエーションが広がるのもメリットの一つ。
- 折り上げ天井
- 勾配天井
- 吹抜け
- スキップフロア
- ロフト
- リビング階段
上記のようにさまざまなバリエーションがあり、自由に組み合わせて理想の間取りを作れます。
普通の天井高だと圧迫感が出るダークカラーなどのアクセントが選びやすくなるのも意外なメリット。
■天井が高い家のデメリットと対策
・冬場寒い
お部屋の体積と窓の面積が増えるため冬場の寒さを感じやすいのは、天井が高い家でよく言われる代表的なデメリットです。
【対策】⇒断熱性と空調効率をアップ
一昔前までは広い空間の寒さは大きな問題でしたが、現代の断熱性能や空調技術なら十分対策できます。
住まい全体の断熱性を上げれば、外気の影響を受けにくくなるので天井が高くても寒さを感じにくくなります。断熱性が高いホテルのロビーは、冬場でも寒さを感じませんよね。
壁や天井に高性能な断熱材を使い、ペアガラスや断熱サッシを選びましょう。
吹抜けなど特に天井が高い間取りは、シーリングファンでお部屋の空気を均一に保つのが効果的な対策です。
・照明交換が大変
踏み台や脚立で手が届かない位置に照明があると、玉切れ時の交換が大変という意見も多いです。
【対策】⇒高寿命LEDにする
最近主流の高寿命LEDを選べば、照明交換の頻度が少なくなるのでそれほど問題にならないでしょう。
LED照明の寿命は4万時間以上と言われていて、使用状況にもよりますが10年前後使えることも少なくありません。
10年に一度なら大掃除のついでにまとめて交換してもそれほど手間になりませんし、クロス貼り替えに合わせてプロに頼むのもアリですよね。
・音が響く場合がある
天井が高いと音の反射が変わり、ホールのような残響が気になるケースもあるようです。特に大きな吹抜けを作る際に注意すべきデメリットです。
【対策】⇒吸音材やカーテンで対応
吹抜け空間の音問題は内装に吸音材をつかったり、吸音性のあるカーテン・カーペットを選んだりすることで対策できます。
特に大きな吹抜けをつくる場合は、あらかじめ音の響きを考えて対策を盛り込みましょう。
・建築コストがかかる
天井を高くしたり梁を露出したりすると、内装仕上げや材料費が多めにかかります。広い空間を作るための補強が必要になるケースもあり、建築コストは増加する傾向があります。
【対策】⇒間取りの工夫でムダを無くす
天井の高い部屋は縦の空間を活かす間取りアイデアでムダを無くせば、コストパフォーマンスを上げることができます。
例えば大きな吹抜けのリビングなら、階段を組み合わせれば廊下を省略できコストダウンにつながります。中二階やロフトなど、高さを活かした間取りと組み合わせるのも良いですね。
ただ広い空間を作るのではなく、一つのお部屋に複数の役割を持たせて効率的な家づくりを目指してみましょう。
■天井を高くしなくても広い家は作れる
ひろびろとした雰囲気が天井高アップの大きなメリットですが、開放的な家づくりの方法は一つだけではありません。
- 窓で視界抜けを良くする
- 内装を膨張色でまとめる
- 背の高い家具を置かない
- 天井までのハイドアにする
床面積やコストの関係で吹抜けが難しい場合でも、上記のようなアイデアを組み合わせれば十分広いお部屋を作れます。
天井を高くすることはメリット・デメリット両方あるので、ご自身のライフスタイルに合わせて選んでみてください。
■まとめ:天井が高い家でゆとりのある暮らしを♪
一口に天井が高い家と言っても、折り上げ天井や吹抜けなど作り方はさまざま。
ライフスタイルや土地の状況によって適した方法は異なりますので、いろいろなパターンで開放的な間取りを考えてみましょう。
今回ご紹介した以外にもたくさんの施工事例を掲載していますので、こちらもお時間のある時にチェックしてみてください。
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