玄関アプローチは狭くても大丈夫!新築時の工夫とは

家の外観は、お客様が家に来られた際や家の近くを通る人にとっての「顔」ともいえます。

 

外壁や外構はもちろん、玄関アプローチも家の印象を左右する要素の一つ。とはいえ都心部では広さや長さのあるアプローチを確保できないことも多いですよね。

 

そこで新築時に玄関アプローチを作る際のポイントや狭くてもおしゃれな印象にするための工夫をご紹介していきます。

 

◼ 玄関アプローチは家の顔

「中書斎の家」

 

そもそも玄関アプローチとは、敷地に入ってから玄関までをつなぐ「道」のこと。

 

敷地の外のパブリックな空間から、プライベートな空間である家につながる導入部分の役割を果たしているので、家の「顔」ともいえます。

 

家のまわりの雰囲気と調和しつつ個性を出したおしゃれなアプローチにしたいと思っている方も多いのではないでしょうか。

 

家の外壁や外構は、お客様や通行人から見たときに第一印象を決めますが、玄関アプローチもその要素のうちの一つです。

 

都心部ではなかなか広さや長さのあるアプローチを確保することは難しいですが、狭くてもアプローチはおしゃれにデザインすることができます。

 

新築時のアプローチ作りのポイントや工夫、事例をぜひ参考にしてみてください。

 

◼ アプローチ作りのポイント

「Mid-Century House」

 

玄関アプローチは家の顔ともいえる部分なので、家の中と同じくらいこだわりを持って作っていきたいですよね。

 

そこで新築時に知っておきたいアプローチ作りのポイントをご紹介します。

 

・アプローチの幅

玄関アプローチは見た目も大切ですが、あくまでも人が通る道なので動線も忘れてはなりません。

 

一般的なアプローチの幅は1.2mで、荷物を持ったままでもすれ違うことができる幅だといえます。ストレスなくすれ違えるように、狭くても0.9m以上は確保したいものです。

 

また広い場合は1.5〜1.8m程度確保できることもありますが、あまりに広くても家の外観とのバランスが悪くなってしまうことも。

 

・アプローチの距離

玄関アプローチの距離は、すなわち敷地の目の前の道路から家の中に入るまでの距離ということ。距離は長い方が奥行きが感じられ、家に入るときのワクワク感もあります。

 

しかしアプローチを長く取りすぎると、家の中の面積が制限されてしまったり、道路とは逆側の家に近付いてしまったりすることもあります。

 

・アプローチの形状

アプローチは形状によっても印象が変わります。敷地に入ってから玄関までを真っ直ぐに抜けた直線のアプローチにするか、湾曲させるのか、カクカクと曲がり角を作るのか、など。

 

直線のアプローチだと、敷地に入ってから玄関までの視界が抜けているため開放感を得られる気がしますが、玄関を開けたときに丸見えになってしまうというデメリットも。

 

実は曲線のアプローチや曲がり角のあるアプローチの方が奥行きを感じやすく、玄関を開けても中が見えにくいというメリットがあります。

 

形状にかかわらず玄関の中が見えてしまうことが気になる場合、玄関を隠せる位置に門柱を配置するのがおすすめです。

 

・使用する素材

玄関アプローチで使用する素材は、見た目の印象を決めることはもちろん、歩きやすさやお手入れのしやすさなどにも関わってきます。

 

例えばレンガは自然素材ならではの温かみが特徴で、洋風なデザインや緑との相性が抜群です。

 

「モダン」「スタイリッシュ」な家だと、タイルが選ばれることが多いですが、タイルはデザインが豊富なだけではなく機能性やメンテナンス性にも優れているためおすすめの素材だといえます。

 

少し無機質な印象が好みであれば、コンクリートが選ばれることも。他の素材よりも施工しやすくコストも抑えることができます。和風なテイストを取り入れたい場合は、敷石や砂利、洗い出しという選択肢も。

 

まずは家の外観や好みのテイストに合わせて素材を絞り、機能性やメンテナンス性を考慮しながら素材を選ぶようにしましょう。

 

・建物との調和

これまでもご紹介してきたように、玄関アプローチは家の顔ともいえる部分。

 

いくら機能性やメンテナンス性に優れていても、建物と調和していなければチグハグな印象になってしまいます。デザインや色選びで建物との調和を図るようにしましょう。

 

◼ 狭いアプローチでの工夫

「海の見える丘の家」

 

玄関アプローチが狭いと、どのように作っていけば良いのか分からないこともあるかもしれません。

 

アプローチを広く確保できない場合には、どのような工夫をすると良いのでしょうか。

 

・段差を作る

玄関アプローチを広く確保できない場合、道路からそのまま家の玄関に入ることになってしまいます。

 

そのような家もたくさんありますが、どうしてもアプローチのような部分がほしい場合は段差を作ってみるのがおすすめです。数段でも段差があるだけで玄関前の印象が変わってきます。

 

・アクセントを付ける

アプローチが狭い場合、デザインで工夫してアクセントを付けてみてはいかがでしょうか。

 

例えば短くても平坦なアプローチを確保できる場合は敷石を数個並べてみたり、段差を作る場合は縦のラインでタイルの色を変えてみたり。

 

何もしない場合と比べて、少しだけでもアクセントを付けるとおしゃれな空間にすることができます。

 

・植栽を植える

アプローチが狭くて幅や長さを確保できない場合、玄関脇や門柱横などに植栽を植えると一気に印象が変わります。

 

花壇を作ってお花を植えると華やかな印象に、背の高い緑を植えるとシンボルツリーとして家の象徴的な存在に。好みのデザインの植栽を選びつつ、お手入れしやすいものを選ぶのがおすすめです。

 

◼ おしゃれな玄関アプローチの事例

玄関アプローチの作り方や狭くてもおしゃれなアプローチにするためのポイントをご紹介してきました。実際にホームスタイリングが手がけた事例のうち、おしゃれな玄関アプローチをご紹介します。

 

・鎌倉 GATE HOUSE

こちらの事例は狭いとはいえないほど長さを確保できている玄関アプローチですが、幅が広くないことでより奥行きを演出してくれています。

 

アプローチの両脇に駐車スペースがあり、真ん中のアプローチを真っ直ぐに抜けると玄関という形。モノトーン×キュービックという外観との組み合わせが抜群です。

実際の施工事例はこちら

 

・BOX HOUSE

シンプルな外観のこちらの事例は、道路から玄関までのアプローチを3段の段差がつないでくれています。

 

段差を作ることで圧迫感が生まれてしまうこともありますが、こちらは奥行きを感じられるように一段ごとに隙間が空いています。

 

実際の施工事例はこちら

 

・湘南Vintage house

アメリカンテイストのサーファーズハウスで、まさに湘南に似合う外観となっているこちら。

 

玄関まわりのポーチも特徴的ですが、ポーチまでのアプローチには枕木が並べられています。そのまわりには芝生が敷き詰められており、アメリカンテイストの外観と相性抜群です。

 

実際の施工事例はこちら

 

・陽の抜け道のある家

こちらは家のまわりがコンクリートで敷き詰められており、シンプルな外構。

 

一見アプローチという存在がないように感じられるかもしれませんが、入り口から入ると玄関前に素敵なエントランスが広がっています。

閉鎖的に思われた玄関は、通り抜けるとリビングを通り抜けて日差しが降り注ぐ温かな空間となっています。

アプローチの中では珍しいタイプの空間作りかもしれません。

 

実際の施工事例はこちら

・借景の家

旗竿地は変形地とも呼ばれるため良い印象がない方もいるかもしれませんが、道路に面して建物を建てられない分、アプローチを長く確保することができます。

 

こちらの事例は長いアプローチで曲線をデザインし、実際よりもさらに奥行きを感じさせてくれています。

実際の施工事例はこちら

 

◼  まとめ

都心部の家では広々としたアプローチを確保するのが難しいケースも多いですが、狭くてもおしゃれな玄関アプローチにすることができます。

 

アプローチ作りのポイントや狭くてもおしゃれにするための工夫をご紹介してきました。

 

ホームスタイリングでは、横浜や湘南で注文住宅の設計を行なっております。気になる事例がありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。